ゆとり教育。

サイエンスタイム®(旧九州サイエンスラボ)

2012年11月06日 18:23

ゆとり教育が終了しました。

特に大きな変化があったのは、理科・数学の学習内容と学習時間の増加です。

前の記事にも書いたように、日本国は子どもたちに日本の科学技術を背負ってもらいたいということです。



さて、「ゆとり教育」とはなんだったのでしょう?

ねらいそのものは良いものだったと思います。

学校現場がゆとりの時間を利用して、独自の取り組みができ、子どもたちに様々な体験・経験をさせられるからです。

ですが、方法がまずかった。

学校現場に丸投げ。

現場の先生達は「何をしろって言うんだ!?」って感じだったでしょう。




面倒な先生は、教科書どおりの授業だけをしたはずです。

ゆとりの時間も大したことをしない学校もあったでしょう。

国が決めた学習内容、つまり教科書通りの事をすれば任務完了ですから。

一生懸命な先生や学校に出会っていれば、ゆとり教育も意義があったでしょう。

でも、公務員ですから、最低限のことだけをやっていた先生・学校が多かったでしょう。

先生達も議論はしていましたが、国がある程度の具体的な方針を打ち出さなければ決着が付きません。

ゆとり教育はこうして崩壊するしかなかったのですね。



似た様なものに、絶対評価があります。

つまり、生徒個人の目標を満足に達成したとすれば、全員に5をあげても良いというものです。

同じ80点でも、子どもによってその重みが違うからです。

昔は5は○人まで。という決まりがありました。

基準が曖昧で、学校によって成績の付け方に差があります。

ある中学校では5がたくさんいて、別の中学校では5があまりいないってこともあります。

困ったのは高校受験です。

絶対評価で中学校ごとの基準が違うにも関わらず、同じように比較して合否を決定するのです。

だから、成績の付け方が厳しい学校は保護者からのクレームを受けることになりました。

これは高校側の工夫で改善する方向に行っています。




最近の政治は特にそうですが、もっと国が指導力を発揮しなければならないと痛感する事例でした。


関連記事