子どもに勉強させる方法2【連載】

サイエンスタイム®(旧九州サイエンスラボ)

2012年12月12日 09:08

子どもに勉強させる方法を連載中です。

本記事は第二回目。

始めから読みたい方はこちらへ。

「子どもに勉強させる方法」
2.教科学習への転化
 なるほど、一般的に言う勉強もテレビゲームも同じ性質である事は分かった。では、なぜテレビゲームは一生懸命やるのに、勉強はやらないのか。
 この答えはかんたんですね。「楽しい」か「楽しくない」か、です。
 テレビゲームが楽しいのは、クリアした達成感やクリアしたときに現れる素晴らしい映像があるから。そこでしか得られない特別なアイテムがあるから。きっと待っているであろう、素晴らしいエンディングがあるから。友だちより早くクリアしたという優越感に浸れるから。そういったものが子どもたちがテレビゲームに誘われる原動力となっているのです。
 そもそもテレビゲームを作る会社は、ビジネスとしてそのゲームが売れて欲しいわけですから、子どもたちが楽しめるようにたくさんの「仕掛け」を必死で考えています。例えクリアできなくても、やること自体に楽しみを見出せるように様々な工夫が凝らしてあります。見えない心理作戦があるのです。
 つまり、教科学習もテレビゲームに習って教科学習をさせようという「仕掛け」を準備できれば、子どもたちは率先して勉強できるようになるはずです。
 教科書は進化しました。昔の教科書に比べてフルカラーになり、挿絵も多くなり、身近な話題も掲載され、より子どもたちの興味を引くような作りです。しかし、まだ弱い。問題が解けたときに素晴らしい映像が見られるわけでもありませんし、何か特別な物がもらえるわけでもありません。そもそも、学問にはエンディングなんてありません。ですから、学校の先生・塾の先生、そして親が何らかの素晴らしい「仕掛け」を準備してあげる必要があるのです。
 ただし、後に述べることですが、間違っても「今度のテストで八十点以上とったら、あのゲームを買ってあげる」などという安易な方法は感心しません。大切なことですので先に言っておきます。

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