落葉する理由。

2012年11月19日

この時期のけやき通りは落ち葉とのイタチごっこ。

毎朝、必死に落ち葉を掃く会社員の方を見ます。

ご苦労様です。



さて、なぜ落葉樹は冬になると葉を落とすのでしょう?

これは省エネと関係があります。



葉は食べることができない植物にとって重要なものです。

光を浴びることで光合成を行い、生命活動に必要な養分(デンプン)を作るのです。

光合成には他に水を必要とします。

葉の表皮にある気孔とよばれる穴から水を蒸発することで根から吸い上げる力を生み出します。

ストローのような感じですね。

葉で作られた養分は師管という管を通って全身に運ばれ、新しい枝葉を作るエネルギーとして使われます。




日差しが強い時期は十分な養分が得られるのでこれを繰り返せば良いのですが、

冬になると日差しは弱く、気温も低くなるため、光合成の効率が落ちてしまいます。

そこで落葉樹はエネルギーを作っては使うというサイクルをストップさせます。

葉を落とせば水の循環量が少なくなります。

新しい枝葉を作らないことでエネルギーの消費も抑えられます。

動物で言えば冬眠の始まりが「落葉」なのですね。




もう一つの理由として、自ら肥料を作り出そうとしているという見方もあります。

葉を根元に落とし、バクテリアに分解してもらって肥料を得るのです。

これは落葉樹に限りません。

常緑樹も古い葉は落とします。

よく掃除で、葉の根元まできれいサッパリ掃いてしまう人がいますが、本来植物にとっては良いことではありません。



動物も植物も、生命活動の危機となり得る越冬方法を工夫しているのです。

私たち人間はより住みやすい環境を求めるばかりに、エネルギーを使いまくりますが、

ここに来てようやく省エネにたどり着きました。

消費することと温存することの両方のバランスを上手く取ることが自然な姿なのですね。


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Posted by サイエンスタイム®(旧九州サイエンスラボ) at 12:23
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