塾の悪い癖。

2012年11月08日

良い学習塾に出会えた方は良いですが、こんな塾って結構多いです。

それは「学校(の先生)を批判する塾」です。

そんな塾にだけは絶対に行ってはいけません。



「そんなことも教えてもらってないの!?」

「学校の先生は公務員だから適当だね!」

マスコミを鵜呑みにして「学校はイジメにも対応してくれない。塾を信じろ。」

みたいな。

それはそれは、たくさん聞きますよ。



塾と学校の両方を経験した者として言います。

「学習塾こそ、世間知らず」です。

もちろんこれも、"全ての塾が"ではありません。

立派な学習塾の先生方もいますから。誤解なく。




多くの大人の方々も、「学校の先生」と言われれば「小中高校の頃の先生」を想像するでしょう。

そう、成長期・反抗期・思春期のころの目で見た先生です。

悪いイメージを持つ人や、良く思っていない人も多いことと思います。

でも、同僚として本当の先生の素顔を知ると、そのイメージは吹っ飛びます。




私は運良く、教育実習の初日の段階でそれに気付くことができました。

私たちが紹介される全校集会でのこと。

校長先生の話が始まります。

生徒達は真剣に校長先生の方を向いて話を聞いています。

もう一人の教育実習生も、校長先生を見ています。

ふと、周りの先生を見渡してみました。

誰一人校長先生を見ていません。

見ているのは生徒の様子です。

すると、サッと一人の先生が生徒の群れに入っていきました。

そこには具合が悪そうにうつむいた生徒がいました。

静かに列から引き出して、保健室へ。



プロの目を感じました。

話を聞いていない生徒はいないか、具合が悪そうな生徒はいないか、一人ひとりを見ながらいつもと何か違う感じの生徒はいないか、常に目を配っているのです。

私たちが生徒だった頃の先生も、きっと私たちの事を一生懸命見ていたのでしょう。

生徒には分からない先生方の気配りです。





職員室での会話もそうです。

生徒の前ではニコリともしない厳しく恐い先生が、先生同士の会話では満面の笑みです。

生徒が嫌いなのではありません。

生徒を正しい道しるべになりたいと考えているのです。

その先生は言いました。

「私は嫌われ役でいいと思ってる。先生方も人間だから得意不得意がある。私は生徒が正しい道を辿ってくれるなら嫌われてもいいし、怖面だから生徒指導にピッタリなんだよ。アハハ…
厳しくできる先生ばかりではないよね?でもそれで良いと思ってる。先生達皆で子どもたちを教育できれば良いんだから。子どもたちをヨシヨシしてくれる、逃げ場になるような先生だって必要なんだよ。それぞれの、役割分担ってところだね」

感動(T^T)

きっと、私が生徒だった頃の先生もこんな風に思ってくれて、育ててくれたのですね。




塾もですが、皆様も知ってください。

昨今、報道でイジメに対応しない酷い学校が出てきています。

ですが、ごく一部です。

そして、その学校の先生の中にも「どうにかしなければ!」と戦っている先生がいるはずです。

先生達は何も知らないのでも、何もしてくれないのでも、何も見ていないのでもありません。

それは私たちが生徒当時、先生の本当の姿に気付かなかっただけです。

まず、イジメ等の相談であれば、信頼置ける先生を探してください。

担任でなくていいんです。

校長、教頭、他学年の先生、保健室の先生、事務の先生…。

相談できる人はたくさんいます。



話を戻しますが、

学校では成績が良い生徒も悪い生徒も同じ時間の中で教えなければなりません。

しかも、常に新しい勉強を進めていくわけですから、「何も知らない」というのを前提に1から10まで教えなければなりません。

法律で縛られていますので、決められた学習内容を教え漏らすこともできません。

塾とは授業の性質が全く違います。

だから受験テクニックとか、特殊な解法とかを教えることはできません。

塾の先生に言わせればそれを「低レベル」と言うのかもしれませんが、そういう事を言っている人こそ教育に携わるべきではない「低レベル」な人だと思います。



是非、学校の先生のことも尊敬し、謙虚でいる塾を選んでくださいね。



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Posted by サイエンスタイム®(旧九州サイエンスラボ) at 11:10
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